C・ブコウスキー 「くそったれ!少年時代」
中学生のとき、ザ・
妙に印象に残った。よし、読んでみよう。
その頃の私にとって近所で1番かっこ良かった本屋へ出かけ、
衝撃だった。これまでに読んだことのない小説。
全く入り込めず、とにかく痛くて苦しい。
良い出来事なんてひとつも起きずに、人生は着々と悪化する。
同年代の男の子の心情がこんな風なのかと思うと、
不憫であると同時にとても恐ろしかった。
今考えれば、
第一、
それから数年後、ブコウスキーが書いた他の文章、
それが最近になって急に気になりだし、17年振りに読み返した。
14歳の私が恐れていた少年は、情け深い男だった。
それに、
寂しくて、
あの時、
この自伝のすべてを、まるで自分自身の物語のように思える人をどこか羨ましく思う。