ロバート・クラムと私

01  02  03
04  05  06

二十歳のときロバート・クラムを知ったのは、十四歳のとき初めてチャールズ・ブコウスキーの小説を読んだ日のように、私の人生における衝撃のひとつです。この二人の存在が、幼い私がぼんやり描いてきた自由の国アメリカのイメージを覆しました。

クラムの画集を見つけたのは上京したばかりの頃で、未知の音楽や映画や文学に出会うのが楽しくて仕方がない時期でした。当時渋谷のタワーレコードには、アメリカのアンダーグラウンド・コミックスを扱っている小さなコーナーがあったのです。予備校時代に映画『アメリカン・スプレンダー』を観ていたので、原作コミックの作画を手掛けていたロバート・クラムの名前は頭の片隅に残っていました。

最初に買った『THE R.CRUMB HANDBOOK』には、クラムが映画監督のテリー・ツワイゴフ等と組んでいたバンド「R,Crumd and his Cheap Suit Serenaders」などの楽曲が入ったコンピレーションCDが付いていました。一曲目の「Wisconsin Wiggles」を聴いた途端、なんて自由な音楽なんだ!と歓喜しました。ドラッグの経験は一度もありませんが、LSDってこんな感じなのかな?と馬鹿な想像を巡らせたことを覚えています。大学の授業では、この曲を元にアニメーションを作り、のちに一番夢中になった画集『R.Crumb’s HEROES OF BLUES, JAZZ & COUNTRY』をオマージュして、自分の好きなミュージシャンや作家のポートレイトを詰め込んだ本を作りました。

その過程で観た映画『クラム』は私にとって、芸術家の人生を記録したドキュメンタリーの最も重要な作品です。現在は廃盤ですが、十五年前はDVDもサウンドトラックも難なく手に入ったので、繰り返し観て聴くことができました。冒頭、クラムが長い足を抱えながらSPレコードに聴き入る姿は、私が初めてクラムの描くミュージシャンたちの絵を見たときに抱いた感情そのものでした。何度観ても胸がいっぱいになります。そして高校生の私が深い影響を受けた映画『ゴーストワールド』に登場するシーモアのモデルは、ロバート・クラムや監督のテリー・ツワイゴフ自身だったのだと気が付きました。

学生生活を思い返すと、自分の好きなことだけを探求する充実した日々だったとしみじみ思います。何かを表現する気持ちを分かち合い、経財的な支援をしてくれた母親に感謝。

ロバート・クラムは漫画家として知られる前に、アメリカの有名なカード会社でイラストレーターとして働いていました。私もそれに倣って、日本のグリーティングカード会社の就職試験を受けましたが、一次審査で落ちました。もし受かっていたら、今こうして『クラム』のリバイバル上映に関われることもなかったかもしれないから、これで万事問題ないのです。

◇◇◇◇◇

テリー・ツワイゴフ監督によるドキュメンタリー映画『クラム』は、2月18日より新宿シネマカリテほか全国順次公開です。
▶︎https://crumb2022.com
写真は大学生の時、クラムの描く音楽家の絵に影響を受けて作った本です。

カテゴリー: book, diary, movie, music, works | ロバート・クラムと私 はコメントを受け付けていません

SPUR 3月号

spur1spur2

現在発売中のSPUR3月号、太田莉菜さんとゆのんさんによる〝「服愛」を語り合おう〟総扉2ページのアートワークを担当しております。
お二人がとても素敵なので是非ご覧ください◎
https://spur.hpplus.jp/magazine/topics/202201/14/JJFwcxE/

カテゴリー: book, works | SPUR 3月号 はコメントを受け付けていません

全国映画資料アーカイブサミット2022

Print

1月20日(木)開催「全国映画資料アーカイブサミット2022」にて、これまでに私が関わってきた映画の仕事や活動についてご紹介しております。
無料の配信イベントです。ご興味ございましたら是非ご参加ください。

詳細はこちらから▷https://www.vipo.or.jp/news/28640/

私は第5部「映画資料にまつわる最前線の活動発表」というパートに登壇します。
■登壇者(順不同・敬称略)
・映画パンフは宇宙だ!(PATU) 今井悠也
・のむみち(「名画座かんぺ」発行人)
・本宮映画劇場 田村優子
・シネ・ヌーヴォ 支配人 山崎紀子
・岡田成生(イラストレーター)
・山本アマネ(イラストレーター)

 

 

カテゴリー: diary, movie, works | 全国映画資料アーカイブサミット2022 はコメントを受け付けていません

謹賀新年 2022

2022
明けましておめでとうございます!
昨年も大変お世話になりました。2021年は読書と映画の本を作ることができたので、2022年は音楽の本を作るのが目標です。
本年もよろしくお願い申し上げます!

カテゴリー: diary | 謹賀新年 2022 はコメントを受け付けていません

Strangers in Hollywood Ⅰ

strangers1web

現在シネマヴェーラ渋谷にて開催中の特集「Strangers in Hollywood Ⅰ」ポスターのデザインを担当しております。
特集の詳細は下記をご覧ください。
▶︎http://www.cinemavera.com/programs.php

カテゴリー: movie, works | Strangers in Hollywood Ⅰ はコメントを受け付けていません

私たちの好きなロマンポルノ

roman3

現在シネマヴェーラ渋谷にて開催中の特集「日活ロマンポルノ50周年 私たちの好きなロマンポルノ」ポスターのデザインを担当しております。
特集の詳細は下記をご覧ください。
▶︎http://www.cinemavera.com/programs.php

カテゴリー: movie | 私たちの好きなロマンポルノ はコメントを受け付けていません

投票ポスター2021

vote2021

 

意思表示する場を奪われないためにも投票へ。
「投票ポスター2021」というプロジェクトに賛同し参加しております。下記のサイトからポスターをプリントアウトし自由に貼って頂けます。選挙について考え、話すきっかけになりますように。それぞれの人が生きやすい国になるための、一つの行動として投票に行く人が増えることを願って。
https://voteposter.cargo.site/

◯衆議院議員総選挙
投票日:10月31日(日)
◯期日前投票
10月20日〜10月30日

 

カテゴリー: diary, works | 投票ポスター2021 はコメントを受け付けていません

「CINEMA NOTE」取扱店のお知らせ

image_6483441 (3)

2011年〜2021年までの10年間に描いた、映画についての絵日記やイラスト、コラージュを集めて作った本『CINEMA NOTE』現在下記の店舗にて、お取り扱い頂いております。よろしくお願いいたします。
※以前制作した「stroll」「ものよむひと」も引き続き同店でお取扱い中です

◯高円寺・ Amleteron
◯荻窪・Title
◯下北沢・B&B
◯神戸・1003
◯学芸大学・SUNNY BOY BOOKS

「CINEMA NOTE」
B5版/204P/オールカラー/ポストカード1枚セット/2200円(税込)

カテゴリー: book, movie | 「CINEMA NOTE」取扱店のお知らせ はコメントを受け付けていません

個展のお知らせ

cinemadmブログ用

「CINEMA NOTE」Amane Yamamoto Exhibition

2011年から2021年までの10年間に描いた映画についての絵日記やスケッチ、コラージュを集め、1冊の本にしました!
刊行記念として高円寺のAmleteronで展示を開催します。
昔観た映画や、今はなき映画館のことを思い出しながら…
多くの方に楽しんで頂けたら嬉しいです。

会期:9月11日(土)〜27日(月)/13時〜19時
※お休み:16日、17日、24日
※日・祝は18時半まで

Amleteron(http://amleteron.blogspot.com
〒166-0002  東京都杉並区高円寺北2-18-10
※JR高円寺北口から約5分

cinemabun

image_6483441 (3)image_6483441 (4)

カテゴリー: diary, movie | 個展のお知らせ はコメントを受け付けていません

恐ろしい映画特集

チラシweb

シネマヴェーラ渋谷にて開催「恐ろしい映画」特集!
ポスターのデザインを担当しております。

カテゴリー: movie, works | 恐ろしい映画特集 はコメントを受け付けていません